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小野ゆたか的決算審査手法

9月22日に令和6年度の決算に対する審査特別委員会が終了し、26日に追加議案を含めて本会議での採決をもって第3回定例会が終了します。

備忘録も兼ねて、ここで奥州市議会における予算・決算審査の流れや(どこも大体一緒だとは思いますが)、決算審査に際しての自分なりのやり方を記しておきます。

 

奥州市議会では年に4回の定例会を以下のように設定しています。

第1回(2月~3月)

第2回(6月)

第3回(9月)

第4回(12月)

カレンダー次第で開会日が変わるときもありますが、基本はこんな感じです。

 

その中で予算審査特別委員会は第1回、決算審査特別委員会は第3回定例会の中で設置されます。表形式で掲載してみました。

 

灰色塗りがかかっている年は市長選挙がある年のため(市議も)、予算審査特別委員会は設置されず、通常の議案として最低限度必要なもの、俗に言う「骨格予算」が審議されます。選挙後の第2回定例会で、市長の意思が反映された補正予算が上程されますが、そちらも通常の議案として扱われます。(斜体部分)

 

ここからは決算審査の話に集中しますが、ポイントとなるのが以下の3点です。

 

①R7年度の予算が執行中

②R6年度の決算をチェック

③R8年度の予算編成に向けて政策提言を附帯決議

 

私も質疑の最中によく言葉遣いを間違うのですが、年度が3つ関わってくるために、「今年度」「本年度」ってどの年のことを言ってるんだ?と混乱してしまいます。

 

自分が委員会前に調査する資料もこれに併せて複数並べます。

 

①まずは、審査対象となる年度の決算資料(今回で言えばR6年度)

②決算の前には予算があるので、審査対象となる年度の予算資料

 

ここまでは一般的だと思うのですが、私は更に加えます。

 

③審査対象となる年度の1つ前の決算資料、及び議事録(今回で言えばR5年度)

④今の年度の予算資料、及び議事録

 

③については「前の特別委員会でどんな質疑されたのか」を自分の分だけではなく他の人の分まで知る必要があるので、議事録まで確認します。場合によってはその際の予算資料、更に前の年の分まで遡るときがあります。(もっと記憶力があればな~と、いつも思います)

④について、ポイントや言葉遣いのところでも少し触れましたが、3つの年度を跨ぐことから、「じゃあ今はどんな事業が進んでるんだ?」というのを確認するためのものです。ここを押さえておかないと「ここに課題があると思うんですが、どうなってますか?」→「なので、今年度(R7)では事業体制を変えております」なんてやり取りになってしまいます。

 

R6年度の決算を審査して、それが反映されるのがR8年度の予算となるので、何回やっても頭がまだ慣れない部分があります。

 

今回は決算審査なので、そもそも執行された予算は私たちが認めてきたものです。なので「この事業は何でしたか?」なんて聞き方をせず「この事業をやってみての効果をどのように捉えていますか?」などと、質問の聞き方にも注意を払っています。その事業の概要は、予算資料を見ればいいですし、最悪、どうしてもわからなければ、事前に担当課に聞きに行きます。最近では今まで「ホームページはデータベースだ。やってきた事業の内容をちゃんと掲載してください!」と口を酸っぱくして指摘してきたせいかホームページの方にもやった内容がかなり詳しく載っている事業もあるので、非常に参考になります(担当職員の皆さん、ありがとうございます)

 

決算審査も予算審査、事前勉強で並べる資料の数が多すぎて、ペーパーレスでやってる私のパソコンの画面上はいつも大変なことになっております汗

 

最近は生成AIさんをなんとか使いこなして、比較分析などはだいぶ楽になったかな、とは思いますが、その使い方もまだまだ勉強不足だと実感しております。

 

以上、秋の夜長に思いついた備忘録でした。ご精読ありがとうございました。