今日から任期最後の定例会が始まりましたが、3月の市議選に向けて徐々にボルテージを上げていきます。
今回の選挙の争点の一つが新医療センター建設計画です。「小野ゆたかはどう思ってるんだ?」という方がけっこういらっしゃると思うので、今回はそれについて書き込みます。
私はこれまで今の計画に反対の立場を取ってきました。請願審査や議決に対する行動を見ていただけるとわかるかと思います。
改めて反対側の論点を整理すると
①建設場所に反対
②財政的に反対
③計画の内容そのものに反対
以上の3つに分類されると思います。
①が一番わかりやすいと思うのですが、「みんなが運動する=健康増進のため」の水沢公園陸上競技場を潰してまで医療施設を建てる必要があるのか、歴史があり憩いの場でもある公園の中に病院を建てるのはふさわしくない、という考えになります。一方で、それでは場所さえ変更すればそれでいいのか、ということにもなります。
②に関しては、当局から建設後の経営シミュレーションが示されているのですが、その内容は「建設後10年は今の財務体力でなんとかなる」というもので、経営状態が決して改善されるわけではなく、10年目以降は預金も尽き病院経営が成り立つ見込みが全く立っていない状態です。しかもこれは、ルール上認められていることとはいえ、毎年一般会計から病院事業会計へ現状のおよそ11億円より多い15億円を繰り入れていくことが前提になっています。
③については、財政状況だけではなく建てる内容そのものに疑問を強く感じる、という指摘です。新医療センターを建設したからといって本当に医師が確保できるのか、病床数は80でも多いのではないか、保健関連施設が本当に隣接して必要なのか、など様々な面で疑義が出されています。
私自身は③の考えに立っています。4年前は市立の医療機関を統合するかどうか、が焦点でしたが、当時の市長が何故か突然考えを翻してしまったためにそれが今でも尾を引いているわけでして、私は今でも統合すべきである、と考えているからです。医師や看護師など人的資源は現象の一途をたどっています。また、②でも触れた、市がどこまで財政的負担に耐えられるか、という部分もあります。奥州市の地域医療を保つためには貴重な医療資源を集約する必要があります。
統合・集約の形にはいくつかパターンがありますが、その対極にあるのが今の新医療センター建設計画、そしてその土台となっている「地域医療奥州市モデル」です。このモデルは市立の5医療施設を全て維持することが前提となっていますが、この計画に賛成している側の一部からも「最終的には統合を…」という声も聞こえてきている中で、それならば今の段階できちんと統合の是非まで含めて議論するべきであり、それを避けて建設を進めることは未来世代に対してツケを先送りしているだけです。
加えて、医師会からも指摘されておりますが、これからの奥州市に求められる医療体制と、新医療センターで実現しようとしている医療内容とに乖離がある、という問題もあります。他の医療機関との連携もうたっているものの、具体的内容はいまだ示されておりません。
以上の理由から、私は現計画を進めることに反対いたします。
では、「ただ反対するだけなのか。対案はないのか。」という問いに関しては以下のように考えております。
1点目は老朽化が進む水沢病院について、手術室を含む必要な修繕は早急に実施。耐震化についても過去の市の見立てとは技術背景なども変化しており、実施可能と考えます。新医療センターの建設が完了するにも4年ほど時間を要するとされており、その間の水沢病院を今のまま維持していくのには無理があります、それは二重投資・経費の無駄遣いとは異なります。
2点目は反対理由でも触れましたが,これからの奥州市に求められる医療体制を医師会や県ともう一度しっかり話し合うところから,と考えます。統合案については医師会の理解も一定程度受けておりました。またその前提となる奥州・金ケ崎地域医療介護計画も策定しておりました。この計画は現状破棄さております。まずこの叩き台をしっかりと議論すべきです。
岩手県の方も国から求められている地域医療構想が2025年で途絶えています。県医療局が抱える赤字も肥大化しており,県と市との役割分担をはっきりさせることが肝心です。
もちろんこれらの協議にもある程度時間を要することから,1点目で述べた必要や修繕等は早急に取り組むべきだと考えます。
かなりの長文になってしまいましたが、これが奥州市の地域医療に対する私のスタンスになります。ご拝読ありがとうございました。
