今日の全員協議会で小中学校の給食費完全無償化の方針が示されました。学校給食費については昨今国を交えて議論されてきた結果、「抜本的負担軽減」という考えに収まり小学校給食のみ、児童一人あたり月額5,200円という形での国からの支援が決まったところですが、奥州市ではその額に納まらないということで差額を重点交付金と市の一般財源で負担、中学校については全額を重点交付金と一般財源で負担するという内容です。 給食費の無償化を求めてきた方々や小中学生を抱えるご家庭にとっては非常に有益な支援であることはその通りですが、私としては素直に喜べない部分もあります。 こういう話をすると「お前は子どもがいないもんな」と必ず言われるのですが、その事実を否定するものではありませんので、いったん私の考えを聞いていただければ、と思います。 まず、この給食費の無償化は子育て世代、子どもを持つご家庭への支援であって、子どもたちそのものを支援するものではない、ということを指摘させてください。もしかしたらご家庭の負担を減らすことでそれが巡り巡って子どもたちに注がれる可能性を否定するものではありませんが、いずれにせよ、直接子どもたちに対する支援ではないことも事実です。 無償化そのものを否定するわけではありませんが、私は教育現場で同じお金を使うなら、今はまだ、もっと子どもたちにとって直接有益な施策に投じるべきだと考えます。 例えば、学校の修繕は毎年要望されるものもそれが実現する割合はほんのわずかです。場合によってはその子が在学中に一度も学校が修繕されることなく卒業することもあるでしょう(急派修繕は除く)。 それに、特別教室はまだまだエアコンが未整備です。年々暑さが増していること状況を鑑みると、子どもたちに安心安全に学習に臨んでもらうためにはそうした部分の改良が未だ不十分です。 加えて、中学部活動の環境整備についても、指導者の人件費の捻出など、これからますますお金がかかります。 給食費の無償化は一度始めるとやめることはまずできません。今はまだ国からの交付金を組み合わせつつ実施できますが、それでも年間1億4千万円、これがなくなれば毎年2億4千万円ほどが経常経費としてのしかかります。そうなっては、子どもたちにとって必要な環境整備ができなくなってしまうおそれがあります。 物価高騰に喘ぐ時代に、子どもを抱えるご家庭にとっては非常に助かる施策ですが、 自治体の財布は無限ではありません。 子育て世代のための施策か、子どもたちのための施策か、私は慎重に優先度を議論すべきだと思っています。